【青の城復活後】

［おばあさん］
あの　大きなとりは　クジャク・・・
そして　ちいさいのが　キウイというんじゃ
うつくしいハネをもつ　クジャクと
とぶことのできるハネもない　キウイ・・・
じゃが　とりたちは　おたがいを
さげすむことも　うらやむことも　あるまい
・・・ひとというのは　かなしいのぅ
とりたちのようには　なれんのかのぅ

［おとこのこ］
ガラシャおじちゃんの　つりガネは
ここに　かかっていたモノなんだよ！
スッゴイよ！　あんなにおっきいつりガネを
かるがると　もちあげちゃうんだから！
ぼくも　ガラシャおじちゃんみたいな
チカラもちに　なりたいんだ！

［おんなのひと］
ロータス王のしんじる　ガルダのぞうなんて
こわしちゃえば　いいのよ！
だって　あいつは・・・ロータス王は
マーヤさまを　ころしたのよ！！

［おとこのひと］
ワットアルンにいるのは　ロータス王の
はくがいから　のがれたものたちなんだ
いきばをうしなっていた　われわれを
ワットアルンにみちびいてくれた・・・
それが
いまはなき　マーヤさまだったんだ

［おじいさん］
これは
マーヤさまのぞうじゃ
マーヤさまは　われわれの　おんじん・・・
ワットアルンの　ははおやのような　おかたじゃ

［おとこのひと］
わたしたち　ワットアルンのものは
もとは　ガルダの町で　くらしていました
あんなことがなければ　ワットアルンに
くることも　なかったのでしょうね・・・

［おじいさん］
ガラシャは
じつに　たのもしい　おとこじゃよ
おまえさんも
あったことはあるかな？
なぁに　ひと目で　あいつだとわかるよ
おおきな　つりガネを　もっておるからな！

［おんなのひと］
ガラシャには
とっても　かんしゃしているわ！
ガラシャが　ワットアルンのみんなのために
いろいろものを　とどけてくれるの

［おとこのこ］
ベッドの　ねごこち　どうだった？
じつは　あのベッド・・・　ひつぎなんだ
ワットアルンは　むかしからの寺院でしょ？
もとから　あったものを　りようしてるんだ
だから　石のフタをめくると
そこには・・・
・・・あれ？
カオイロ　わるいよ？

［おとこのひと］
おくのへやには　ガルダとバロンが
ならんで　まつられています
この国のものなら
しんじられない　ことでしょうね！

［おじいさん］
ここには　ガルダとバロンが
ならんで　おかれている
もとは　ガルダもバロンも　おなじ
ガラの国をまもる　神さまなのに
いったい　いつから
あらそうようになったのか・・・

［おんなのこ］
ビタおねえちゃんは
とってもやさしいひとなの
とくべつなことなんて
なにもしないわ
かなしんでいるひとや
くるしんでいるひとがいたら
なにもいわずに　そばにいてくれて
そっと　ほほえみかけてくれるの
そんな　ビタおねえちゃんのことが
みんな　だいすきなの！

［おんなのひと］
ビタちゃんは
ガラシャのことが　すきなのよ
でも　はっきり
キモチをつたえられないでいるの
でも　いいわね！　こいってステキ！
ビタちゃん　とっても　いきいきしているもの

［おとこのひと］
・・・ああっ　ビタさんっ！
ボクは　ボクは・・・キミがスキなんだ！！
でも　キミは　みんあにあいされる
てんしのような　ひと・・・

［おとこのひと］
むかし　ガルダの町に
カーラという　かなしい　おんながいた
あいしたおとこに　うらぎられ　すてられ
そのくるしみから　のがれるために
ガルダにすくいをもとめたが　むくわれずに
さいごには　しんじていたおとこに
ころされてしまったんだ・・・

［おんなのひと］
このイドは
ワットアルンの　いのちよ！
こんな　ふるい寺院でも
ちゃんと　みずはわいてくる・・・
大地が　あたしたちに
いきろって　いっているような気がするの

［おんなのひと］
マーヤさまにとっても　ガラシャは
こころのささえだった
ふたりは　ふうふみたいに
なかがよかった・・・
もしも　マーヤさまが　いきていれば
きっと　ふたりが　むすばれたでしょうに

［おとこのひと］
みんな　ここで　げんきにくらしている
だれも　そんなそぶりは　みせないが・・・
やっぱり　おれたちは
とうぼうしゃなんだよ
この国を　じゆうにあるくことさえ
かなわないんだ・・・

［おとこのひと］
ガルダの町には
おれの　いもうとがいるんだ
いもうとが　けっこんする　まえの日
おれは　ガルダの町をでた
それは・・・　マーヤさまがなくなって
ここ　ワットアルンを　めざした日だ
いもうとが　しあわせにくらしているか
それだけが　しんぱいなんだ・・・

［おとこのひと］
このさきのへやに
青い宝ばこが　あるんだ
ずいぶんむかしから　あるんだが
どうやっても　ひらかない・・・
なにか　とくべつな
カギでも　いるのかな・・・？

［おとこのひと］（青の宝箱を開けた後）
え！？
あいたのか！　あの青い宝ばこが！
アンタ　なかなかやるね～！
どこでカギをみつけたんだ？
せかいじゅう　さがせば　ほかにも
青い宝ばこは　あるかもしれないな！

［おじいさん］
ムムムムム・・・・・・・
ひらけ――――っ！　ひらけ――――っ！
ひらけ――――っ！　ひらけ――・・・・
・・・ダメじゃ
あの宝ばこは　どうしたら　ひらくのじゃ

［おじいさん］（青の宝箱を開けた後）
やった！
ついに　宝ばこが　ひらいたぞっ！
ムフフフフ・・・
ワシの　じんつうりきが　つうじたか！

【レイヤック城出現後】

［おばあさん］
おそろしや・・・
マ界の城　レイヤック城が　あらわれた！
ガルダのへいしが　なんにんも
とうばつに　むかったそうじゃ
みな　ぶじに
もどってくると　よいのじゃが・・・

［おじいさん］
かなしいことじゃ・・・
ガルダさまの　ツバサがもがれておる
はるかむかし　ガルダをしんじるものと
バロンをしんじるものとの
あらそいが　あったときいている
これは　そのときの　キズあとか・・・

ワシには　ツバサをもがれた
このガルダぞうが
ロータス王にしばられて　とべなくなった
ガルダの神の　すがたのようにみえる・・・
しんじることを　しいられたときから
ガルダの神は　地におちてしまったのじゃ

［おんなのひと］
ロータス王のしんじる　ガルダのぞうなんて
こわしちゃえば　いいのに・・・
だって　あいつは・・・　ロータス王は
マーヤさまを　ころしたのよ！！
マーヤさまは　ひとをにくむことは
いけないことだと　いわれたわ
にくしみは　にくしみを　うみ
あらたな　あらそいを　まねくだけだと
でも　わたしには　ロータス王を
ゆるすことなんて　できそうもない・・・

［おばあさん］
はるかむかし　ガルダをしんじるものと
バロンをしんじるものとの
あらそいが　あったときいている
・・・そう　いまのわれわれとおなじように

ロータス王や　ガルダの町のものは
おまいちがいを　しておるかもしれん
マーヤさまは　バロンをしんじろと
いっていたのではない
バロンをしんじるのも
ガルダをしんじるのも
くべつはない
・・・といっていたのじゃ

なにをよりどころにして　いきてゆくかは
ひとによってちがうのじゃよ・・・

［おじいさん］
これは
マーヤさまのぞうじゃ
マーヤさまは　われわれの　おんじん・・・
そして　ワットアルンの　ははおや・・・

ワットアルンのものたちは　みな
マーヤさまを　おしたいしていた
じゃが　ガルダをしんじないものを
しいたげる　ロータス王から
われわれを　まもるために
ぎせいに　なられてしまったのじゃ・・・

マーヤさまの　たましいは
われわれのなかで　えいえんに　いきておる

［おとこのひと］
ガラシャさんと　れんらくがとれなくなって
ビタさんが　しんぱいしています・・・
なにか　ごぞんじでしたら
ビタさんに　おしえてあげてください！

［おとこのひと］
ガラシャは
ロータス王につかえる　へいしだったが
マーヤさまに　せっとくされて　われわれと
いっしょに　王に　たちむかったんだ

ガラシャは　かげに　ひなたに
マーヤさまを　おまもりしていた・・・
なのに　まもりきれず
マーヤさまは　かえらぬひとに・・・
・・・ガラシャのかなしみは
だれにも　いやすことは　できないだろう

［おとこのひと］
ガラシャは　マーヤさまを　あいしていた
たとえ　コトバにはしなくても
ふたりは
かたいきずなで　むすばれていたんだ・・・

［おんなのひと］
ビタちゃんは
ガラシャのことが　すきなのよ
でも　はっきり
キモチをつたえられないでいるの
ガラシャの　こころには
ずっと　マーヤさまがいるから・・・

［おとこのひと］
ガルダの町には
おれの　いもうとがいるんだ
いもうとが　けっこんする　まえの日
おれは　ガルダの町をでた
それは・・・　マーヤさまがなくなって
ここ　ワットアルンを　めざした日だ
いま　ガルダの町が　おそわれているそうだ
ぶじで　いるのかどうか　しんぱいなんだ！

［おんなのひと］
マーヤさまは　ロータス王によって
しょけいされたのよ・・・
ガラシャは
ずっと　くやんでいるわ・・・
マーヤさまを　まもれなかった・・・
じぶんが　ころしたようなものだって

［おとこのひと］
カーラは　あいしたおとこに　うらぎられて
ガルダに　すくいを　もとめたんだ・・・
だが　カーラは
あいを　とりもどすことは　できなかった
カーラは　しんじていた　おとこに
うらぎられ　ころされてしまったんだ・・・
ガルダへのうらみ　マーヤへのねたみ・・・
それが　カーラをあんなバケモノにしたんだ

［おとこのひと］
・・・ああっ　ビタさんっ！
ボクは　ボクは・・・キミがスキなんだ！！
ガラシャが　ゆくえふめいになってから
キミのひょうじょうは　くもったまま・・・
ボクは　ツライ！
そんなキミを　みているのは！！